あさあめの凡々日記

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神のみぞ知るセカイ 最終巻(26巻) 感想

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久しぶりに漫画の感想でも書きますかね。

神のみぞ知るセカイがついに終わってしまいました。

サンデーのほうではもちろんけっこう前に終わっていたのですが、単行本派だったのでようやく最終巻を読めたわけです。

読み終わった感想としては、

「きれいに終わったな」

と思います。

”女神編”から今までの伏線を一気に回収+物語を大幅に進め始めましたが、桂馬の恋愛事情には全く区切りをつけられてなかったんですよね。桂馬はあくまでゲームとして、女神を救い、ヒロインたちには表面上は何事もなかったかのように接する。

ちひろに関しては特別な感情を抱いていましたが、あの場面では選択肢は一つしかなかった。

だから、誰も何も結ばれない。

物語の終わりになったのはあくまで女神たちのお話だけ。

そこで続きとして”過去編”が始まりました。

桂馬が選ばれた理由。

エルシィが選ばれた理由。

天理の想い。

女神の宿ったヒロインたちの想い。

これら全てに決着をつけるために、物語は過去へと移りました。

正直途中でぐだったかな、とは思いますが、後半の流れをとてもよかったです。

急展開と言ってしまえばそれまでですが、神のみってそもそも最後の場面ってのはそんなに重要視しないと思うんですよね。

そこに辿り着くまでが桂馬の仕事で、残りは悪魔と女神の仕事。

神のみの主人公は桂馬ですから、桂馬が関わった内容だけを明確に記せばいいと思うんですよ。

 

 

いまさらですが以下からは最終巻のネタバレを含みます。

 

◎ドクロウ

世界を救うために、消さないために、過去では一人の少女として桂馬を助けました。

そしてこの先の未来(現在)へと何事も無く歩ませるために、桂馬に告げることができずに見守るという形で10年間を過ごしました。

このドクロウはどんな気持ちで桂馬を見守ってきたんでしょう。

大好きなお兄ちゃんが側にいるのに話すことさえできない。

そんな素振りも見せてはいけない。

そんな10年間・・・。

そう思うだけで辛いですね。

ただ、思いってのは簡単に抑えられないってのも最終巻でわかりましたね。

ドクロウは他の女の子とイチャイチャするからゲームを取り上げる。

必要以上に桂馬にかまってしまう。

桂馬がほんの少しでも過去の可能性、別世界(別次元)にてフラグを立てていたことに気づいてしまったら、ドクロウの気持ちにも気づいたんでしょうね。

いや、気づくわけはないんでしょうけど、ドクロウはほんのすこしだけそれを願っていたのかもしれませんね。

 

◎天理

神のみぞ知るセカイの第2のヒロインといえば天理ですよね。

僕は天理が一番好きなキャラクターです。

幼なじみで、全てを知っていて、知ってしまって、物語を終わりへと進める少女。

過去編では大仕事をしていましたね。

過去でも現在でも、桂馬を救うため、桂馬の選択肢を間違えさせないために紛争していました。

世界を消さないために、桂馬は手紙を3枚天理に渡します。

1枚目の手紙では、桂馬が未来から来たことを。

2枚目の手紙では、天理が遠足で行う行動からこれから先の10年間起こり、すべきことを。

3枚目の手紙では、これまで攻略してきたヒロインと桂馬の気持ちを。

内容はこれでいいと思います。

2枚目については遠足以外にも書かれてたと思ったので、天理がすべきことを書いていたのではないかなと思いました。

天理は桂馬の言うとおりに、この手紙を信じて、この10年間を過ごしてきました。

そして10年間経った今、3枚目を開いて・・・。

「天理、最後に確認しておく。」

「ぼくとお前とのエンディングはない。」

これが歩美には見せなかった3枚目の最後だと思います。

10年間桂馬を信じて、桂馬のことが好きだから、桂馬とのエンディングを求めて過ごしてきた天理。

それが手紙にはこう書かれていた。

どんな想いで天理はこれを読み終えたのでしょう。

どうして、こんな結末しか選べなかったのでしょう。

未来は変えられるから、天理も変わることを信じて、ディアナはそれを間違いではないと言いました。

ただ桂馬だったから。

選択肢を間違えることのない桂馬だから、未来は変わらなかったのかなと思います。

桂馬はたぶんみんなのことが好きなんですよ。

結が言っていたように。

だけど、全員は選べないし、それでは物語は終わらない。

だから、一番を選んだ。最も愛した人を。

桂馬はこの未来を知っていたし、変わらないと思ったから別々のルートを歩いていくと天理に言ったのでしょう。

最後に、

僕が好きになるキャラクターはいつも結ばれないなー。

天理、幸せになってね!!

 

◎エルシィ

ラスボス!!

以上です。

この設定に関しては最初から決めてたのか謎ですね。

まあ神のみ自体どこからどこまでが計算通りなのかと言われるとわかりませんが。

最初の頃は、エルシィを攻略して終わりになるのかなと思っていました。

攻略したといえばしたんですかね。

エルシィは地上が楽しいことを知った、好きになった。

だから悪魔であることをやめ、桂馬の妹として、人間として転生しました。

エルシィという存在を消して、えりという存在を加えて。

ものすごい力ですよね、とてつもない悪魔だっただけありますね。

というか人間のエルシィ、えりめっちゃかわいいですね。

最後の

「これが私の、エンディングですーーー」

のシーンがめっちゃ可愛い。

 

◎最後に

長い物語にぐだる部分があるのはしょうがないことです。

それを踏まえても、この神のみぞ知るセカイという物語は面白い作品でした。

本当に傑作だと思います。

若木民喜先生の次回作に期待しましょう!!